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乳がんは1個のがん細胞が増殖し、直径1センチの「しこり」になるまでに8年から9年ほどかかると考えられています。その間に発見、診断し適切な治療を受けることが出来れば、95%以上の方が治ります。
以前行われていた医師が視て触る視触診単独の検診では、乳がんによる死亡率を減少させることができません。一方マンモグラフィによる検診には、乳がん死亡率を減少させる効果があることが科学的に証明されています。
しこりとして触れることのできないような小さながんの多くは、マンモグラフィや超音波検査で発見されます。そのため、毎月の自己検診とマンモグラフィ検診を定期的に受けることがとても大切です。
しこりが小さくてリンパ節や他の臓器への転移がないような早い時期に乳がんを診断して治療することであなたの命と乳房そして家族を守りましょう!!
マンモグラフィ検診は、乳がんの死亡率の低下に有効だといわれていますが、そのためにはマンモグラフィ検診の精度が非常に重要になってきます。
残念ながら検診の精度が低いと時に乳がんが見逃されることがあり、次の検診まで放置されてしまうことになります。
また、検診の後にも乳がんは発生しますので、検診を受けたとしても月に一度は自己検診を続けて、定期的にマンモグラフィ検診も受けるようにしましょう。
もし、自己検診などで乳房にしこりが触れたり「何か変だな」と感じた時は、自己判断しないで必ず乳腺専門医のいる医療機関を受診して診察・精密検査をしてもらいましょう。
なぜなら、乳がんの性格によってしこりの硬さや感じ方がさまざまなパターンがありますから。
日本より乳がんの多い欧米諸国でも2年に1回です。
ただし、マンモグラフィ検診で100%の乳がんが発見されるわけではありません。
マンモグラフィ検診後でも自己検診などでしこりなど気になる症状がある方は次回の検診まで待たずに、乳腺専門医のいる医療機関を受診してください。
乳がん検診は原則として症状のない方に対して行われるものです。
乳がん検診で精密検査が必要となる方は、1,000人に50~60人程度です。
さらに精密検査となった100人の中から乳がんが見つかる方は5~6人程度です。
すなわち、精密検査が必要とされた方は、がんの可能性が高くなりますが、大部分の方は乳がんではありません。
しかし、せっかく検診を受けたのですから、精密検査となった方は、必ず精密検査を受けましょう。
りょうクリニックは乳腺専門医が精密検査もしておりますので、わざわざ他院に行かずに当クリニックで引き続き精密検査を行い確定診断することが出来ます。
乳がん20歳代から認められるようになり、40歳代後半から60歳代前半でもっとも発症率が高くなります。
そのため、20歳からは自己検診を始め、40歳からはマンモグラフィ検診を受けましょう。
なお、20歳代でも、自己検診でしこりを触れたり違和感などがあれば、思い切って乳腺専門医のいる医療機関を受診しましょう。
超音波(エコー)検査は、症状を有する方の診療において有用な検査ですが、症状のない方に対するする超音波検診で乳がんの死亡率を減少させるという証拠は現在のところ示されていません。
この点がマンモグラフィとは大きく異なっています。
そこで国の戦略研究として、乳腺密度が高い40歳代女性を対象として、マンモグラフィに超音波検査の追加による乳がん検診の有効を検証する臨床試験(J-START)が行われました。結果の一部が発表され、超音波検査の追加によるがんの発見率が1.5倍高くなることが証明されましたが、良性病変を悪性と診断する確率も上がってしまいました。
今後乳がん検診として取り込まれるかどうかに関してはまだ精度管理などの課題がありまだ決まっていません。
自治体(市区町村)による住民検診、職場での健康診断やドック検診などで受けることができます。
自治体の乳がん検診は、40歳以上を対象として、視触診とマンモグラフィの併用検診を隔年に実施するところが多いです。視触診は精度管理上廃止する自治体が増えています。
まずは自己検診を習慣づけ、積極的に自治体や職場のマンモグラフィ検診を利用するようにこころがけましょう。
なお、具体的なマンモグラフィ検診の日程や申し込み方法については、各自治体や健康保険の検診担当窓口、乳腺外来のある医療機関などから情報を得ることができます。
残念ながら、現在のところ乳がんの予防法はありません。
しかし乳がんを早期に発見し適切な治療すれば約95%の人が治癒しますので、決して恐い病気ではありません。
早期発見のためには、月1回、乳房をふれたり観察したりして変化がないか自己検診し、そして忙しくても定期的にマンモグラフィ検診を受けることがとても大切です。
自分で「見て」「触って」「つまんで」
見てチェック!
鏡の前で両方の乳房を鏡に映しながら両腕を上げたり下げたりして乳房皮膚のくぼみ、ひきつれ、発赤、乳頭が陥没してきたり(以前はなくて)、乳頭のただれなどの変化が無いかチェックします。
両手を下げた状態では分からなくても上げると変化がはっきりすることがあります。
触れてチェック!
入浴時や布団の上であおむけになって、乳房にしこりや硬いところがないかチェックします。 くまなく乳房全体を調べることが大切です。腋の下の触診も忘れずに行いましょう。
ポイント:指先で乳房をつままないようにすることが大切です。
*触り方
調べる乳房側の腕を上げ、もう一方の手の人差し指から小指までを揃えて、その指の腹とろっ骨で 乳房を挟むようにして渦巻き状、タテやヨコに動かしてチェックしてください。
入浴時に、指に石けんを付けるとすべりがよくなり、なめらかに動かすことができます。
つまんで!
乳首をつまんで絞ってみて分泌物が出ないかをチェックします。
あお向けに寝てチェック
閉経前なら生理開始から1週間後ぐらいの乳房のはりや痛みがなくなり柔らかい状態の時を目安に、閉経後なら月に1度、覚えやすい日を決めて行いましょう。
乳房にへこみなど皮膚表面の変化はないか?
乳がんが乳房の皮膚近くまで達すると、盛り上がったり、えくぼのようにくぼんだりひきつれたり、乳首が陥没してきたり、ただれたりすることがあります。
乳頭をしぼって分泌物が出たり、ただれはないか?
乳がんの場合、乳頭から血液が混ざった分泌物が出ることがありますが、血液が少ないと混ざっていても透明に見えることもあります。
乳房にしこりはないか?
乳がんが大きくなって1~2センチくらいの大きさになると、しこりが自分で触れて分かるようになります。
腋窩にしこりはないか?
乳がんが進行すると、わきの下のリンパ節に転移して大きくなることでしこりとして触れることがあります。
乳房のしこりは、検診以外でも入浴時などに偶然手にふれて発見することがあります。
乳房にしこりがあると乳がんかもしれないと心配になりますが、乳腺症、乳腺線維腺腫など良性の腫瘍もしこりとして触れます。
ですから、しこりを発見したら怖がらずに、迷わず乳腺専門医のいる医療機関で診察を受けましょう。
しこりは、一つの手がかりにしかすぎませんから、専門的な検査をきちんと受けたうえで、良性か悪性かの鑑別をしてもらうことがとても大事です。
乳がんのしこりの感触は、検診の場所で触れることのできる模型のようなものばかりではありません。
ただ『なんとなく硬い』『左右差がある』『乳房の一部が張った感じ』の様な感触も多くあります。
硬い「しこり」ではないからと自己判断するのは禁物です。思い切って乳腺専門医のいる医療機関を受診しましょう。